みなさん、こんにちは〜!
今回の久米島うまんちゅインタビューは、島内の2ヶ所で『久米島そろばん教室』を経営している山元 朝弥(やまもと ともみつ)塾長です。
『そろばん』と聞くと、頭の中に思い浮かべたそろばんで、掛け算や割り算などの難しい問題でも、瞬時に計算して答えを出せるイメージがありますよね。
ですが、そろばんには計算が速くなることだけじゃなくて、他にもたくさんメリットがあるんです。
そこで今回は、そろばんを習うことで得ることが出来るメリットを、子育てのエピソードなどとともに教えていただきました。
やったことがないと『そろばんって何だか難しそうだな〜』『うちの子にも出来るかな〜』って感じるかもしれませんが、最初はとっても簡単なやり方から始めていきますから安心してくださいね。
それでは行ってみましょう〜
Contents
山元 朝弥 塾長のプロフィール

写真右から2番目が山元塾長
名前 山元 朝弥(やまもと ともみつ)さん
出身 沖縄県沖縄市
生年月日 1973年生まれ(48歳)
家族構成 奥さまとお子さん4人の6人家族
沖縄県本島出身の山元さんは、20歳で久米島に移住して今年で28年になりますが、移住してみたら、久米島の水が肌に合ってもう離れられなくなったといいます。
産まれ育った土地での時間よりも、久米島で暮らしている時間の方が長いですから、もはや久米島が地元と言っても過言ではありませんね(笑)
山元さんの奥さんは久米島出身の方で、子宝に恵まれ4人のお子さんを授かったそうです。
現在は上の2人のお子さんは成人し、島外で暮らしているそうですが、島内にいる下の2人(高校2年生と小学5年生)のお子さんたちと共に家族が揃った時は、とてもにぎやかで楽しそう^^
また、お子さんたちには自分の好きな道を選んでほしいそうで、久米島を離れ色々な職業を経験するもよし、そろばん塾を継ぐのもよし、と柔軟に考えているそうですよ。
趣味(休日の過ごし方は?)
山元さんの趣味は、週末に燻製を作り海を眺めながらお酒を飲むことなんだそうですが、自宅から久米島ブルーの海を一望し、非日常を味わえるなんて羨ましい限りです^ ^
燻製と聞くとサクラチップを使って、チーズやソーセージなどのイメージが強いですが、
と意外な食材が美味しいことを教えてくださいました。
私たち夫婦もチーズやソーセージを燻製にするのが好きなので、厚揚げの燻製にかなり興味津々で食い気味に話を聞いてしまいました(笑)
山元さんがオススメする燻製は、ウッドを使ったものだそうで、チップと違いウッド自体にバーナーで火をつけるそうですが、ちょっとずつ燃えて煙が出てくるので、ほったらかしにしていても食材に香りがほのかについてちょうど良いんだとか。
毎週のように燻製をされるので、家族は少し飽きているようなお話もありましたが、下段に厚揚げ、上段にウィンナーの2段構えで作る燻製は、奥さんも大絶賛だそうですよ。
また、子供たちにはカルパスが一番人気で箱買いするそうですが、色々な食材を家族でワイワイ楽しみながら燻製にしている姿が想像できて、なんだかほっこりしてしまいました。
『そろばん』っていつからあったの?
両手でそろばん!?難しい見取算問題もスラスラ〜さすが、そろばん王国です
そもそも『そろばん』っていつからあったんでしょうか?調べてみると・・・
そろばんの起源については諸説ありますが、現存する最古のそろばんはギリシアで発見された『サラミスのそろばん』と呼ばれるものだそうで、紀元前300年頃と言われています。(引用元:Wikipedia)
今から2000年以上前から『そろばん』が存在していただなんてビックリですが、日本には15世紀初頭に中国から伝わったとされ、そろばんという呼び方も、『算盤』の中国読みの『スワンパン』が、変化して『そろばん』となったと言われているそうです。
そんな昔から日本人に馴染み深い『そろばん』ですが、沖縄県は全国一そろばんに対して熱い県だってことを知っていましたか?
沖縄県には年間の珠算検定受験者が約6万人もいて、競技人口が多いことで有名です。
それは、そろばんの最高段位である10段を持っている人が、珠算・暗算ともに全国1位となっていることからもわかります。
青い海やエイサー、三線など、観光や沖縄の伝統文化のイメージが強かったですが、全国一のそろばん王国だったなんてビックリですね。
次の章では、そんな『そろばん王国』で、山元さんがそろばんを始めたきっかけや、久米島移住から現在に至るまでのストーリーをお聞きしていきます。
そろばんを始めたきっかけは自然の成り行きだった
もともとお父さんが沖縄本島でそろばん教室を開いていて、小さい頃からそろばんが身近にあったことから、自然とそろばんに触れ習い始めていたという山元さん。
中学生の頃には、そろばん教室でアルバイトとして手伝い、子供たちに教えたりしていたといいます。
山元さんは4歳からそろばんを始めたそうですが、身近にそろばんがある最高の環境だからこそ、始めたきっかけは自然の成り行きだったんですね。
移住は偶然!?久米島支店のヘルプから定住へ

山元さんのお父さんは、沖縄本島に5箇所のそろばん塾を経営していて、さらに久米島に支店を出しました。
当時、沖縄本島の専門学校2年生(当時18歳)だった山元さんは、
税理士や銀行員などを目指す学校にいましたが、その道に進むべきか悩んでいました。
そんな時、久米島支店のそろばん教室で働いていた人が辞めてしまい代わりを探しているとの話を受けて、見つかるまでの2週間だけという条件で久米島へ来ることになったんです。
人生初の久米島でしたが、その後も代わりの人は見つからず2週間が過ぎ、2ヶ月、1年・・・と伸びていき、いつしか28年が経ってしまったんだとか(笑)
山元さんは当初、琉銀の裏手にあるアパートの一階部分で事務所を借りて、そろばん塾を運営していましたが、平成15年には現在の場所に自宅を建てて、自宅兼そろばん教室として移転しました。
条件付きでの来島だったはずですが、就職そして久米島定住と、人生の帰路で『そろばん』とともに歩む道を選んできた山元さんは、これからも『久米島そろばん教室』を通して、島の子供たちにそろばんの素晴らしさを伝えていってくれることでしょう!
そろばんをやっていて良かったこと
『そろばんをやっていると脳が活性化されて、計算だけじゃなくて生活の様々なところで応用できるから必ず役立つし、一生の宝物になる』
と、やってるとトクをするということを普段から生徒や保護者に伝えているんですね。
山元さんのお子さん達も小さい頃からそろばんを習っていたそうですが、前から来る車のナンバーを足して遊んだり、
スーパーのかごに食材を入れる度、値段を足して合計額を出してもらったりと、日頃から遊び感覚で暗算の練習をさせていたと言います。
遊び感覚で繰り返すうちに脳が活性化されて習慣化されることで、そろばんがなくても勝手に計算したくなっちゃうのかもしれませんね。
島の子供たちにそろばんを勧めたい理由とは!?
暗算10段に挑戦中!具志川教室で暗算が一番速い小学生
島の子供達にそろばんを勧めたい理由は、山元さん自身の経験や子育てのなかで『超脳力』が生活の中で活きていることもわかりましたが、
その他にも、そろばんを習うことで得られるメリット(オススメ理由)が、まだまだありますからシェアしていきます。
いつ本番が来ても動じない平常心を養える
高校入試や就職活動時の面接など、人生において大切な場面はたくさんありますが、いつもと違う緊張感のある空気にのまれて、自分の実力を出しきれないということってありますよね。
ですが、そろばんを習っていると、高校受験のような緊迫した空気感を小さい頃から味わえて、いつ本番がきても動じない平常心が養えるから普段の実力を発揮することが出来るんです。
どういうことかというと、段や級を受験する際に先生の
『よーい、始め!』
の掛け声で生徒は一斉にそろばんを始めるんですが、なかには
・緊張して手あせをかく子
・練習ではスゴイ点数を取っていても、本番は緊張しすぎて問題が解けない子
・名前を書き問題を解いて、よし完璧!と思っても受験番号を忘れてしまう子
など、苦い経験をする子もいるそうなんです。
この受験でうまく行かなかった悔しい経験を糧として、受験に向けて練習することで、いつ本番になったとしても、落ち着いて普段通りか、それ以上の力を発揮することが出来るようになっていきます。
ですから、そろばんを習うことで、いつ本番が来ても動じない平常心が養えるというのは頷けますよね。
学年別にしないことで助け合いの精神が生まれる
実際の久米島そろばん教室で、3桁の読み上げ暗算と3桁の読み上げ算を行う様子
『久米島そろばん教室』では、基本的に1時間の授業を学年別にすることもなく、1年生〜6年生までが同じ教室で学んでいます。
なぜだろう?授業を見学していると・・・
と、上級生に声を掛けると、その生徒さんが下級生を教えてくれるというステキな助け合いが生まれていたんです。
教えてもらう側も、教える側も人に教えることで勉強になりますから、学年別に分けないことでとても良い効果が生まれているといえそうです。
小学校入学前が特にオススメ!『集中力』と『忍耐力』が養われる
そろばんは、『1〜5までの数字が書ければ出来る』ので、4〜5歳から始めることを山元さんは特にオススメしています。
実際に山元さんの4人のお子さんたちも、4歳から習わせていたそうですが、ではなぜ小学校入学前の4〜5歳から始めるのが良いのでしょうか?
その理由は、『集中力』と『忍耐力』がついていると、小学校生活のスタートにとても役立つからなんですが、具体的な方法と必要な理由を見ていきましょう。
集中力を上げるには、時間を計り繰り返し練習することが大事
例えば、7分を計って問題を解き、どれだけ正確に当てられるかにチャレンジしたとします。
最初は途中で集中力が切れてしまったり、時間が気になりミスが多くなったりもしてしまいますが、何度も繰り返し練習することで、自然と7分間そろばんの問題と向き合うことが出来るようになり、『集中力』が鍛えられていくんです。
集中力が上がれば、『計算することは得意なんだけど、文章問題が苦手なんだよな〜』と悩んでいる子も大丈夫です。
何の問題か分からないと、式も書けない→答えも出せないという結果になりがちですが、集中力が鍛えられることで集中して読む力を身に着けることが出来ますから、読解力が着くことでミスも減り、解ける問題数も増えるので算数が好きになってきますよ^^
集中することで自然に忍耐力が強化されていく
なぜ忍耐力を入学前に身につけた方がいいのでしょうか?それは、小学生になると40分の間、座って授業を受けなくてはなりませんよね。
初めてのことだし慣れるまでは、なかなか出来ない子供が多いのは当然ですが、入学前にそろばんを習い練習することで、40分しっかりと座り授業を聞くことが出来ますよ。
そろばんの試験を受けて昇級していくと、計算のレベルが上がっていき、どんどん難しくなり苦手な問題もでてきますが、集中力も同時に鍛えられるので難しい問題でも果敢に挑戦出来るようになります。
その結果、自然に『忍耐力』が強化されるんです。
『久米島そろばん教室』でそろばんを習えば、30分くらいから徐々に慣らしていき、60分じっと座っていられるようになりますから、『集中力』と『忍耐力』を同時に養えるから小学校入学前がオススメなんですね。

最初はこのように、やさしい問題から始めるので安心してくださいね。もちろん飽きてしまった子にはぬりえをさせるなど、机に向かえるような工夫や声かけをしてくれますよ。
優しい山元塾長にお任せください!
トライアンドエラーを繰り返し成功体験を積み重ね自己肯定感をあげる
そろばんは15級から始まりますが、15級から4級までは毎月試験を受けることが出来るので、
『今回は落ちちゃったけれど、来月また頑張ろう』と声掛けをしたり、
1ヶ月後に再チャレンジして『今度は合格できた!』
と、やれば出来るという喜びを味わってもらえるような指導を行っています。
小さい頃からトライアンドエラーを繰り返し行い、成功体験を積み重ねることが出来れば自己肯定感があがり、自信を持って自分が目指したい夢に向かって若い頃から突き進むことにも繋がります。
今ある職業が10年後には50%はなくなると言われて久しいですが、この時代を生きる子供たちが自分の行動に自信を持って突き進んで行ければ、
新たな仕事を創り出すことだって夢ではありませんから、そろばんを習うことで自己肯定感を上げていって欲しいですね。
子供たちの未来は可能性しかありませんから^^
『久米島そろばん教室』今後の展開は!?
現在、『久米島そろばん教室』では、島内の2か所でそろばん教室を開校しています。
生徒さんは園児から受け入れをしていますが、問い合わせがあった65歳の方が、1年近く練習して試験を受けたり、ボケるのが心配だったという理由で教室に通っていたご年配の方も過去にはいたそうです。
現在もご年配の方から、『そろばんを習いたい』と問い合わせも多くいただくそうで、今後は『大人のそろばん教室』も予定しているそうですよ!
人生100年時代と言われていますから、いくつになってもチャレンジしてみたい!という願いを叶えてもらえるって素敵なことですよね。
久米島そろばん教室のご案内

教室・開講日
・具志川教室:仲泊408-7
月・水・金 15:00-18:30
・仲里教室:謝名堂981-3号室
火・木 16:00-18:30
土 9:00-11:00
休日:祝祭日(開講する場合もあり)
入学条件:5歳以上(5歳以下でも数字が1〜5まで書ければ可)
入学金:3,000円(カバン・教材・手帳込み)※兄弟姉妹、二人目免除
授業料:6,000円(兄弟姉妹割引あり)
教材費:偶数月に500円
学習内容:そろばん学習・あんざん学習を週三回1時間練習します。
生徒のレベルに合わせて個人指導を行います。
そろばん検定・あんざん検定も定期的に実施。
撮影に協力してくれた久米島そろばん教室の生徒さん達、そして山元塾長、どうもありがとうございました。
